ふきのとうの採り方と下ごしらえと食べ方と保存方法
2016/03/17
フキノトウは初春が旬の一年で最初に採れる日本最古の野草ですが、実は山奥に入らなくても簡単に採れます!
買い慣れている食材ですが、たまには自分の手で「採って・処理して・食べる」なんてフキノトウで贅沢を楽しむ、春の野草の紹介です。
ふきのとうの採り方
フキノトウとは花の部分にあたります。
植物の事にあまり興味を持たない人は、目当てのものが見つかると、
狙い定めて全て採り尽くしてしまうことがあります。
でも、例えばタラの芽の場合、一つの幹の全ての新芽を採ると、
翌年から芽が出ずに死んで枯れてしまいます。
だから、フキノトウも、もしかしたら・・・・・・
沢山採ってしまうと来年からその周辺で生えてこなくなるのでは?
と心配になるかもしれませんが、
その心配はありません、大丈夫です!
実はフキノトウは土の下の根の部分が周辺に広がっていて、
沢山採っても、また元気に生えてきてくれるので安心して下さい。
探す場所
林や山の奥深くでなく、日当たりの良い道路沿いや、水源を目指して地下茎を伸ばしていきます。こんな具合に、他の植物より日当たりのいい場所へ進出していこうとします。あとは、小川沿いの水分の多い所などもフキノトウは好んで進出していきます。
因みに、”フキ”は”フキノトウ”を採った場所に行くと採れますよ。
時期はフキノトウの1~2か月後に、小さなふきが地面から出始めています。
採り方
固くて採りにくい場合があるので、小型の鎌やナイフなどで切り取ってください。
切り取るときのコツは地面の下の方、膨らんだ下の部分から切り取ってください。
切り口あたりのを傷付けると、翌年生えてこないこともあります。
注意する事
・フキの生える周辺にはよくマムシなど蛇が生息している場合があります。
くれぐれもお気を付けください。
・田畑のある付近の場合、あぜ道を壊さないように気を付けてください。
農家の方はあぜを、とても大切にしていますので。
※フキノトウの採り方の解説動画です。参考にどうぞ♪
ふきのとうの下ごしらえの仕方と食べ方
フキノウトウを調理する前に、フキを簡単に紹介します。
フキにも種類があって、市場に出回っているものなど色々あります。
まず、フキととして販売されている部分は”葉っぱ”と”茎”と呼ばれることが多いです。
実は、葉ッぱはその通りですが、茎の部分は”葉柄(ようへい)”と言います。
茎は根っこと同じように地面の中にあります。
フキの種類について
愛知早生ふき
日本で販売されているフキの大半がこの種類です。
葉柄(茎のような部分)が1mくらいあって、根元にやや赤みがあります。
江戸時代から栽培されている歴史の長い品種になります。
野ぶき
自生する野生のふきのことで、”山ぶき”とも呼んでいます。
そして、質の良いものを厳選して栽培したものを”野ぶき”といいます。
葉柄は30~40cmくらいで、つくだ煮やきゃらぶき向きです。
水ふき
葉柄は50~60cmくらいで、苦味が少なくて柔らかいのが特徴です。
生ではあまり販売されていなくて、缶詰など加工品に多く使われています
秋田ふき
葉柄の長さが1.3~2mくらいにまで伸び、葉の幅も1m近くなるので、
人間が持つと傘のような大きさが特徴です。
繊維が多くて硬いので流通していませんが、加工品として多く使用されています。
下ごしらえの仕方
1、フキノトウの外側の一枚をはがして、葉先や根元の黒くなった部分を取り除きます。処理できたら水にさらしますが、だんだん色が黒ずんでくるので、一度くらいは水を入れ替えてください。
2、下茹でします。大きめの鍋に水を張り、小さじ1杯程度の塩を入れて5~6分程茹でます。茹で上がったら水に1~2日くらいさらしておきます。長くつける程、苦味が抜けてくれます。
ふきのとうの保存方法
基本的にどの野草も傷みやすいので長期保存には向きません。
早く食べた方が香りや味を楽しめますが、採りすぎたり、頂くこともあると思います。
直ぐに食べる場合は、
湿らせた新聞紙にふきのとうを包むと1~2日くらいは冷蔵保存できます。
保存食に加工する、
この方法が一番おすすめですが、急いで処理と調理をするので、ちょっと忙しいでしょう。ただ、加工する分賞味期限は伸びてくれるので、しばらくは春の味を楽しめそうです。
冷凍保存する場合は、
ふきのとうは傷みやすいので、冷凍保存して後で調理するのも一つの手です。いつも通り処理して、沸騰したお湯に塩を加えたあと、通常は5~6分程茹でますが、2分くらいで止めます。
水にさらして熱をとった後、しっかりと水を切ったら
ラップやジップロックに入れて冷凍保存して下さい。
これがフキノトウの葉が開いた状態です。
一番おいしいのはもっともっと小さい蕾(つぼみ)の状態です。
ふきのとうの採り方などのまとめ
野生のフキノトウは2~3月からが旬で、水辺の側に生えていることが分かりました。また、その約1~2か月後に同じ場所でフキが採れます。
採るときは少し地面を掘って、鎌やナイフなどでスパッと綺麗に切る事。
下手に傷つけると、翌年生えてこないかもしれません。
下処理はあく抜きがちょっと大変ですけど、
”洗って、水にさらして、茹でて、水にさらす”これで準備はOK!
天ぷらでもフキ味噌でも好きなように料理して食べてください。
ちょっと手強そうな食材ですけど、対処法さえ別ればこっちのものです。
採って・料理して・美味しく・楽しく食べてください。
→ ふきのとうとふきの違い 苦味成分と栄養と効能について