罵声を浴びせる悪態祭りの由来と歴史!どこで開催されるお祭り?
普段、悪口や罵声を他人に浴びせる事は、非常に失礼で、低俗な人や残念な人に思われてしまいます。ところが、悪態祭りというお祭りでは、この良くない事を大声で叫ぶことができます。そんな悪態祭りはいつどこで行われ、どんな内容なのか紹介します。
悪態祭りはどんな祭り?お供え物を強奪する?
悪態祭りは愛宕神社で行われ、愛宕山にあるほこらを天狗装束の人達がまわって、お供え物を運びます。その途中、参拝者達から「バカヤロー!」と罵声を浴びせらるという、変わったお祭りです。
〇悪態祭りどんなお祭り?
このお祭りには3つの特徴がありますが、どれも他のお祭りにはない、変わっています。そんな独特な特徴から、日本三大奇祭の一つともいわれるお祭りです。
・天狗がほおらに置いたお供え物を、参拝者が「競って奪う」
・「天狗が無言の行」で山を回り、境内から「餅」を投げる
〇どんなご利益があるの?
参拝者がお供え物を持ち帰ると、1年間「無病息災」・「家内安全」・「五穀豊穣」でいられると言われています。もし、ここでお供え物を手に出来なくても、境内から餅撒きが行われます。
悪態祭りの由来と歴史は?
そんな一風変わった悪態祭りですが、一体いつ頃、なぜ始まったお祭りなのでしょうか?悪態祭りの由来と歴史の紹介です。
〇悪態祭りの始まりは?
お祭りの開催される二つの愛宕神社と飯綱神社は、愛宕山に位置しています。この山には天狗が13人住んでいて、疫病や怨霊から周辺の人達を守ったという伝説があります。この伝説をもとに、お祭りが作られました。
〇悪態祭りの歴史!
江戸時代の中期頃、このお祭りが始まった様です。当時、この領地に暮らす民がの生活の不満を解消するために、このお祭りを領主が始めたのが切っ掛けと言われています。因みに、「悪態」ではなく「悪退」という説もあります。
悪態祭りの笠間市と悪口祭りの足利市!
肝心の開催地を説明します。でも、もう一つ紹介したいのが、類似祭りで近い地域の「悪口祭り」というお祭りです。それぞれ、いつどこで開催されるのか紹介します。
〇茨城県笠間市の悪態祭り!
お祭りに行く前にルールの確認です。祈祷が終わるまでお供え物は取らない!ルール違反者は青竹で叩かれるとか・・・!?ご注意下さいね。
〇栃木県足利市の悪口祭り!
「悪口祭り・あくたいまつり」は栃木県で開催され、「大声で悪口を言い合う」というお祭りです。参拝者がお互いにののしり合いながら、山頂にあるお寺の本堂を目指し、ストレスを発散させて良い1年を迎えます。起源は江戸時代と言われています。
最後に一言
どちらも「悪い言葉を吐く」お祭りですが、ちゃんと暗黙の了解はあります。個人名や会社名などを批判する様な悪態はお止め下さい。悪口祭りでは「ぼう」が付く言葉「びんぼう」「どろぼう」は禁止!それでは、普段言うことができない、悪い言葉を吐き出すお祭りをお楽しみください。