梅にはどんな種類と違いがある?梅を見に行く前の豆知識!
梅の花は、晩冬から初春の花ですが、単に花の色が違うだけでなくて、食べるのに適した梅や鑑賞に適した梅に分けられます。そこで、梅の花見に行く前に、ちょっと知識つればより楽しめるのではないでしょうか?そんな梅について紹介しますね。
梅は用途によって品種が違う?梅を見に行くときの豆知識!
ウメの開花時期はいつ頃?
ウメの開花は、毎年1月20日頃に九州と四国の南端付近から始まって、本州北端で4月末頃、北海道の北部付近で5月20日頃になります。
梅はどんな種類の植物?
ウメという植物の外見は、黒っぽくて硬い幹が特徴。
そして、大きく分類すると「バラ科」に属していて、「サクラ」や「モモ」の親戚に当たると思ってください。
名称: ウメ・梅
分類: バラ科・サクラ属・ウメ
学名: Prunus mume
英名: Japanese apricot
サクラ属の中に、「モモ」「サクラ」「ウメ」「アーモンド」「スモモ」「アンズ」「プルーン」などが含まれています。
梅にはどんな種類がある?
ウメの品種は約500種以上、園芸用のウメだけでも約300種以上あるといわれているんです。これだけの品種を全て覚えたら大変なことになってしましますよね。そこで”2つに分類”してみますね。
どうやって二つの種類に分類されている?
大きく2種類の用途に分類すると、「鑑賞する花梅」「食用として実を採る実梅」に別けることができます。また梅の形状から、「普通の梅」と「枝垂れ梅」などの系統別にも別けることができます。
梅の種類と系統はどれくらいある?
大きく分けると3種類の系統に別れています。実はサクラ属の種類だけでも数千種類あるといわれています。
そして、新しい発見や新説が発表されると、すぐに分類が見直されるのであくまでも「サクラ属の中のウメに系統がある」と覚えておいて下さいね。
野梅系(やばいけい)
本来の梅に近い系統になります。小枝が多い、一部にはトゲ状の枝あり、葉は小さい、花は白か薄紅色。また、挿木で増やす種類に梅が主流。
緋梅系(ひばいけい)
枝を折るとよくわかるといわれていますが、木部が赤いのが特徴。花は紅色が多くて、その中でも「唐梅・カラウメ(ロウバイとも呼びます)」は、昔から銘品といわる鑑賞に向いた種類があります。また、このロウバイとは、「実生(みしょう)」つまり種から目が出た梅を育てやすいのも特徴です。
豊後系(ぶんごけい)
枝が太くて良く伸び、葉は大きくて表面に毛があり、花は大きく、淡紅色が多くて香りは少ない種類となります。
実梅の代表的な系統で、実が大きいのが特徴です。「梅酒」「梅干し」「煮梅」などに多く使われているんですよ。ただし、一部には花梅に適した種類もあります。
杏系・アンズ亜属
梅よりも杏(アンズ)に近い品種になります。枝はやや細くて、葉も少し小ぶり、表面には毛はありません。豊後系の一部という意見や、独立した杏系という意見に別れています。正確な学術的には豊後系の一種となります。
ウメの系統のまとめ
3系統9性に別けられています。
野梅系・・・野梅性・難波性・紅筆性・青軸性
緋梅系・・・紅梅性緋梅性・唐梅性
豊後系・・・豊後性・杏性
ただし、別説もあって、4系統に別けて考えている説もあります。
「野梅系」「緋梅系」「豊後系」「杏系」
(※参考:歳時の文化事典)
梅の原産地は日本?海外?
英語では”Japanese Apricot”といいますが、日本原産ではないんです。
梅の原産地は、「中国の四川省から湖北省周辺」といわれています。
この中国から広まった梅が日本に根付いて、野生の梅が変化したり、特に江戸時代には品種改良が盛んになったことも手伝って、現在のような「約500種類以上」の品種が生まれました。
日本に梅が伝わったのはいつ頃?
日本にはいつ頃ウメが使たわったのかは不明ですが、菅原道真が梅を好んでいたことが伝わっています。つまり、平安時代の850年頃~900年頃には、身近な植物だったことが伺えます。だから学問の神様のシンボルに「ウメの花」が使われていたんですよ。
最後に一言
ウメの花見の時期は、外で花を愛でながらノンビリと・・・とするにはちょっと寒いので、素通りされがちだと思います。
でもウメの木を素通りしながら、ただ”ウメ”として見るのではなく、「花のウメ?実のウメ?」として見てみてはいかがでしょうか。
また、花見に行くときも「何ウメ?」と興味を持って眺めてみると、梅の違いが見えてくるかもしれないですよ。それでは、梅の花見をお楽しみください。