豚汁とけんちん汁を作るとき炒める?下ごしらえと煮る時間は?
2016/08/22
豚汁とけんちん汁を作るとき、最初にごま油で具を炒めるという意見と、炒めないという意見がありますが、どちらの方がいいのでしょうか?
また、下ごしらえはどちらも同じなのか?出汁でどれくらい煮込んだらいいのか?など作り方のコツについて紹介します。
豚汁とけんちん汁の作り方 炒める炒めない?
具を最初に「炒めるか?」「炒めないか?」という手間をかけるかどうかは、料理をするのにとても重要なことですよね。
極論でいえば、豚汁・けんちん汁・他の全ての汁ものは炒めなくても作れます。でも美味しいかどうかは別な話です。
一般的に、豚汁もけんちん汁も「炒めると濃厚になって美味しくなる」という意見が多いんです。
作れるかどうか→ 炒めなくても作れます。
美味しいかどうか→ 炒めた方が美味しいらしい
さて、お店ではどうなんでしょうか?私達が外食するとき「豚汁」や「けんちん汁」を見かけると思います。
牛丼屋、うどん屋、和食屋など、それぞれお店によって作り方や入っている食材が異なりますが、天然の昆布でだしを取るようなお店では炒めていました。さて、そんなお店で食べるような汁を作るには、どうしたらいいのかを紹介しますね。
◇白だし
先ずは、共通の白だ白だしを作ります。豚汁の場合は、魚出汁と肉と野菜から出る味が混ざると良くないという意見がありますが、今回は”しっかりと”かつおなど出汁を効かせた汁にします。実際、そういうお店もあるんんですよ。
→ 水から昆布をいれて出汁をとる
→ 沸騰前に昆布を出して
→ かつおぶしなど魚を入れて約15分間、極弱火で出汁をとる
→ 白だしの完成
出汁について詳しくはこちらを参照→ 「出汁の簡単な取り方」
◇けんちん汁
1、白だしを作ります
2、全ての具材を切って準備
3、ごま油で「ささがきゴボウ」を中弱火でじっくり炒めます。
途中でごま油を追加しながら炒めてくださいね
4、ごぼうに火が通ってごま油が飛んで汁が出始めたら、
「こんにゃくとごま油」を加えて炒めます
5、他の野菜、ニンジンやイモ類などを入れて炒めます。
6、白だしに味をつけます。
「出汁10+ 醤油1+ みりん0.5+ 料理酒0.5+ 塩・大1~2+ 砂糖・大0.5~1」
※分量はお好みです。うどんの汁のつもりで作ってください。
7、味付けした出汁と豆腐を、炒めた具材の鍋に入れて煮ます。
途中、沸騰すると”灰汁(アク)”が真ん中に集まってくるので、灰汁をとりながら火を通します。
8、10分~15分くらい煮たら味見をして、火が通ったら完成!
※味を染み込ませるには一度冷ましてください。食べるときにもう一度温めれば、より美味しく食べられます。
◇豚汁
1、白だしを作ります
2、「ささがきごぼう→ こんにゃく→ 豚肉」の順に、ごま油で炒めます。
3、途中ごま油を足しながら、他の野菜や具材を炒めます。
※ここまではけんちん汁と同じ手順
4、炒めた鍋に「白だし」を加えて煮込みます。
「味のついた汁で煮てもOK!→ 味噌は少な目」
5、灰汁をとりながら、具材に火が通ったら、味噌を加えて火を止めて完成!
※味噌の量はお好みで構いません。
豚汁とけんちん汁の下ごしらえは一緒?
豚汁とけんちん汁は具が殆ど同じなので、途中で気分が変わったら変更することもできます。
ただ各家庭、各お店で入れる具や味付けが異なります。その辺は、好きなものを入れて構わないということです。
◇代表的な野菜
ごぼう、大根、人参、里芋、こんにゃく
豚汁には→ 豚肉
けんちん汁には→ 豆腐、油揚げ
◇他に人気のある具
玉ねぎ、ネギ、ジャガイモ、サツマイモ
◇仕込みのコツ
・こんにゃく→ 一口サイズにスプーンなどで”ちぎる”
・ごぼう→ ”ささがきごぼう”にする、水に浸けてあく抜き
・イモ類→ ”1/4スライス”水に浸けてあく抜き
・大根、ニンジン→ ”イチョウ切り”
・豚汁→ 豆腐や油揚げを入れてもOK!
・ネギ→ ”短冊切り”
どの野菜も同じくらいの大きさに切るのが目安。「同じ皿」「同じ料理」の具材の大きさを同じ大きさに切るにと食べやすくなる、味が均一になります。ちょっとした見えない「料理の隠し技」の一つです!
豚汁とけんちん汁の煮る時間はどれくらい?
具をある程度炒めたら出汁を入れて煮ますよね。でも一体どれくらい煮るものなの?と疑問が出ませんか?
大きな具材の煮ものの場合は、火が通ったらすぐに冷まします。でも、小さく切ってある豚汁やけんちん汁の場合はすぐに火が通ってしまうので、「コトコト煮込む?」「グツグツ煮立たせる?」と、沸騰しだしたら迷いそうですよね。
汁ものや煮ものは、火が通ったらすぐに火を止めてください。冷めていく間に火が通るからです。
火加減→ 中強
煮る時間→ 5~10分、火が通るまで
煮ている間→ 灰汁(あく)をとる
具に火が通ったら→ すぐに火を止める。冷めるときに具に味が染み込む
※コツ
→ 食べるときに温めなおす
→ 灰汁は沸騰すると真ん中に寄ってくるのでそこをすくえばいい
→ 具は炒めてあるのですぐに火が通ります
最後に一言
豚汁もけんちん汁も同じような作り方をしていて、具もほぼ同じなので一度覚えてしまえばあとはいくらでもアレンジできます。
お店の味に近づけるなら、ごま油でしっかりと炒めて出汁で煮てくださいね。そして火が通ったらすぐに止めて、味を染み込ませる!
高級な食材でなくても、少し手間をかけるだけで美味しく頂くことができるんですよ。
それでは、豚汁とけんちん汁をおいしく作ってくださいね。