お月見団子の積み方と供え方と昔からの月見の方法とは?
お月見団の供え方は地方や人によって色々ですが、その個数で積み方が変わりますよね。特に最上段は1個にならないと思います。
今回は、供えるときのお団子の「積み方」と「向き」と「供え方」と「いつ供えたらいいのか」について紹介します。
お月見団子の積み方 最上段は縦向き?横向き?
◇団子は何個供える?
お月見団子を供えるときは、何個供えるか気になりますよね。さて、お供えする個数について紹介しますが、幾つか諸説があるだけで決まりはないんです。
だから、極論でいえば何個供えても構わないことになるんですが、それだと余計分からなくなってしまうので、一般的な説を紹介しますね。
・15個の場合、十五夜だから15個団子をお供えします。
・12個の場合、1年の満月になるのは月の数の12回なので、供える団子の数は12個
・13個の場合、閏月がある年は13か月になります。
太陰暦は月の満ち欠けの回数で1年が決まります。月は約29.5日で1回満ち欠けするので、1年約354.7日になってしまいます。
現在の私達、太陽暦は約365.2日、その差が1年で約11日になるので、太陰暦は3年に一度「13か月」になるんです。
◇団子の積み方
団子自体、地方によって違うものなのはご存知の通り?かもしれませんが「こしあん」を乗せた団子は関西に多くて、平面に並べます。
丸くて白い団子を積み重ねたのは、世間一般に広まっている月見団子の供え方になります。
15個一段目は9x4x2
12個一段目は8x3x1
13個一段目は8x3x2
次に、最上段が2個になるように積んだとき、月に向かって「縦向き、横向き」のどちらに置くもの?と疑問が出ると思います。
縦向きに供えるのが一般的になります。収穫を祝って豊作を願う習慣は田やその地の神様に感謝して供えるところから、お月見のお供え物は神事の一つと考えられているからです。因みに、横向きは仏事の置き方になります。
お月見団子の供え方は?
他の神事と同じように、お供え物をするときには「三方」や「お盆」に乗せます。
簡単に飾り方を紹介しますね。
◇団子の供え方
1、三方やお盆、お皿の上に白い紙を敷きます
2、紙の上に団子を積みます(乗せます)
3、お供え物の横に、一緒にススキを活けます
供えるタイミングは特に決まりはありませんが、一夜飾りとか、当日に供えるのは縁起が良くないなどといわれています。
一番無難なのは「3日前くらいに団子を供える」
満月の当日に「食べるための団子を作る」
供えた団子は固くなるので「焼いたり汁に入れて食べる」
こうすると無駄なく食べられますよ。
因みに、饅頭を供えたらいけないの?と思われるかもしれませんが、団子と饅頭は原材料が違います。
日本の秋には、同じイネ科の「お米」も「小麦」も収穫できるので、団子と饅頭のどちらを供えても間違えではないんです。
でも、平安時代にはすでに団子を供えていました。その後、鎌倉時代には饅頭がおやつのような立場で登場した事を考えると、団子を供えるのが習わしと考えた方が良いんでしょうね。
別記事→ 「団子と饅頭の違いについて」
月見団子と月見の仕方?
この月見団子の語源にもつながりますが、月見とは、空を眺めて楽しむものではなかったんです。
「供えた団子やまんじゅうに穴を開けて、その穴から月を見るから月見」
参照:大辞林・三省堂
これが月見の語源になので、試しにお供えした団子に穴を開けて月を眺めてみてはいかがでしょうか?
また、貴族の間では、池に映った月や、盃に映った月を眺めて綺麗だとか見事だと堪能していたんです。この時に、詩を詠んむのが雅な習慣とされていました。
つまり月の楽しみ方は直接見るのではないので、自宅での楽しみ方は趣向を凝らすといいですよ。例えば楽しみ方の一つとして・・・
・丼ぶりにサイダーなど、色の薄いドリンクを入れて月を眺める!
・大き目の鍋や、大き目のたらいに氷水を張って月を眺める!ついでにドリンクを冷やしておく!
供える日は満月?十五夜?→ 「十五夜の日とは?満月との関係は?」
最期に一言
9月中旬の日中はまだ暑いですから、夜ベランダや縁側で涼みながら月が楽しんでくださいね。
月に向かって団子や収穫した秋の味覚を供える!
団子に穴を開けて月を眺めたり、水を張って月を眺める!
月を眺めながら団子や秋の味覚を食べる!
この様な感じで、お月見を楽しんでくださいね。