袱紗の使い方 結婚式でのご祝儀の包み方と渡し方
2016/03/25
袱紗(ふくさ)とは、ご祝儀や香典などを持参するのに包むものですが、冠婚葬祭は毎年の行事ではありません。
だから、慣れない習慣なので、使い方を知らない、忘れても仕方ないですよね。そこで、結婚式での袱紗の使い方、包み方と渡し方について紹介します。
袱紗の使い方の一つ 結婚式でのご祝儀を包む
- 袱紗の役割 -
元々、袱紗とは(ふくさ)とは、道中の日除けやホコリなど汚れを防ぐことが目的で、体裁上、風呂敷のような布で包んで持って行きました。
包む布が徐々に綺麗なものなり、江戸時代には絹を使って裏地を付け、冠婚葬祭別に柄を入れることで、自分の気持ちを表すという、現在のようなふくさが定着していきました。
また、結婚式のときに使うふくさの柄は、植物の場合は「松竹梅・鶴・鴛驚」、他にも「鳳凰や宝船」、「日の出」など、めでたい事を表すもので、表には家紋を、裏地にはこれらの刺繍が定番でした。
現在、ふくさは簡略化されてシンプルな柄のものが多くなって、包むものから開くだけの金封タイプ(ケース)が出てきました。
もう一つ、別な観点からふくさが必要とされています。外の穢れを持ち込まないようにふくさで包んで持参して、渡すときも、穢れをつけないように直接素手で触らないように、ふくさの上に載せて差し出します。
このような背景から、ご祝儀にはふくさを使います。
だから、ご祝儀袋が入っていた透明な包み袋に入れたまま持参や何にもくるまず剥きだしで持参する
のは礼儀に反しているということになります。
ふくさがない場合は、代用品を使いうと良いでしょう。
ちょっときれいなハンカチや風呂敷などに包んで持参します。
元々は汚れないように布を使っていたんですから、剥きだしで持参するより、よっぽど礼儀に適っているというものです。
もしふくさを持っていないなら、慶弔兼用を用意しておくと良いですよ。兼用の色やリバーシブルなど、ご祝儀でも香典でも使えるものを用意しておけば、いざというときに困らないでしょう。
- 袱紗の種類 -
大きく分けて2種類あります。
先程少し触れましたが、一つは布で包むタイプで、ご祝儀などをのせる台付と、爪付きと、何もついていない袱紗があります。もう一つは金封タイプ(ケースタイプ)です。
どのようなふくさを使っても構いません。優劣がある訳でも、良し悪しがあるわけでもないので、使いやすい方をご用意して下さい。
ただし、金封タイプはご祝儀用と香典用に分かれています。簡単に説明すると、自分から見て、
右開きがご祝儀用
左開きが香典用
購入するときには、この開き方を確認して下さい。折角ふくさにご祝儀を入れて用意したのに、結婚式で右開きを持って行くと、大変恥ずかしいことになります。
- 袱紗の色の使い分け -
〇ご祝儀など慶事には
赤・オレンジ・桃・金など、明るい色を使います。
〇香典など弔事には
紺・深緑・グレー・山吹色など、濃い色を使います。
〇兼用の色は
紫があります。
- ふくさのサイズ -
袱紗には大きさがいくつかあります。厳密には68cm以上の裏地のないものを風呂敷と呼んで、45cmくらいの小さいタイプを手袱紗と呼んでいますが、どちらも風呂敷と呼んでいます。
よくある袱紗のサイズ;
尺三巾(約45×45㎝)
二巾(約68×68㎝)
二四巾(約90×90㎝)
三巾以上(約100×100㎝~)
ご祝儀を入れるだけなら、約45cm~約60cmていどの手袱紗が一般的です。ただ、お歳暮やお中元を届けよう、贈り物を持参しようというときなど、兼用で使いことを考えたら少し大きめの約68cmくらいのものでもいいと思います。
一番良いのは手袱紗を一つ、大きな約100cmの風呂敷を一つずつ持っているのが理想的です。
袱紗を使ったご祝儀の包み方
包み方の紹介です。写真で使っているのは大き目のバンダナなので、そこは参考にしないで下さい。
袱紗に包んだご祝儀の渡し方
ご祝儀の渡し方です。
難しく考えないで、
1、右から開いて、 2、向きを変えて、 3、受け取ってもらう
たったこの3ステップだけです。
袱紗の上に乗せたまま差し出して、相手に受け取って貰って下さい。
自分の手で直接触って手渡さないものです。
ふくさのタイプの参考に
本来の包むタイプ
金封タイプの袱紗
最後に袱紗に包み方について
ふくさはいつ使うか分からないものですが、流行りの関係ないものなので、一つ用意しておくと便利です。
ケースタイプは慶事用と弔事用を間違えないように使う事。布タイプはいくつかありますがシンプルなものにすれば、月謝を払うとき、お歳暮やお中元を届ける時など、多岐にわたって活躍してくれます。
結婚式を機に、お洒落なふくさを手に入れられてはいかがでしょうか。
→ 手作りでお祝い のしと水引とご祝儀袋の作り方