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トラウトサーモンとサーモンの違い その正体と表示について

      2018/09/09


 
トラウトサーモンとサーモンの違いは、鱒(マス)と鮭(サケ)です。トラウトサーモンとはどんな鱒なのでしょうか?また、他のサーモンも様々な呼び方があります。そこで、トラウトサーモンと各種サーモンの違いと表示の違いについて紹介します。
 

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トラウトサーモンとサーモンの違いは?魚の種類が違う?

サーモンとトラウトとはどんな魚なのか、学術的に説明すると次の通りになります。同じ属の中で種類が異なります。
・サケ目サケ科サケ属12種類の1種類がニジマス
・サケ目サケ科サケ属12種類の5種類とタイヘイヨウサケ属の1種がサケ
 

〇トラウトサーモンとサーモンの違いは?

「トラウトサーモン」と「サーモン」と「ニジマス」とはどんな魚なのでしょうか?それぞれ特徴は、次の通りとなります。

トラウトサーモンとは・・・ニジマスを海(海水)で養殖した種類。

サーモンとは・・・海(海水)に生息、川を遡上して産卵、サケのこと。
 
ニジマスとは・・・川や湖(淡水)で生活する種類でマス。

 
サケ(サーモン)とマス(トラウト)の生活の違いは、次の通りになります。
海水と淡水と水質が異なる。
 
海水と淡水では餌(えさ)が異なる。
 
海水と淡水では水流・水深・水圧が異なる。
この様に、生活環境が異なるので、サーモン(サケ)とトラウト(マス)では、体格の大きさや味、引き締まり方、身の色などが、別な種類の魚のように違ってきます。だから、トラウトサーモンとは、養殖されたニジマスであってサケ(サーモン)ではない。ということになります。
  

〇トラウトサーモンとはどんな魚?

「海で養殖されているニジマス」ということは、海水で生活するということですよね。海水で生活する種類をサーモン(鮭)というのになぜマスが海にいるのか、疑問ではないでしょうか?トラウトサーモンとは商品名の事です。海にいるサケと、川にいるマスが合わさって「トラウトサーモン」になったと考えられます。

サーモントラウトとは・・・品種名/商品名
 
ニジマス(トラウト)・・・魚種名 
 
サケ(サーモン)・・・魚種名
少し話がそれますが、以前、養殖されたアトランティックサーモンを、トラウトサーモンとして売っていた事があるそうです。いずれにしても、養殖されたニジマスに命名された名前が「トラウトサーモン」となります。
 
ここで登場した「アトランティックサーモン」や、他のサーモンはどのような種類がいるのでしょうか?続けてサーモンの種類について紹介します。
  
 

アトランティックサーモンと銀鮭や紅鮭との違いは?

最初に、サケには「サケ属には5種類」「タイセイヨウサケ属には1種類」がいると説明しました。それぞれどんな種類と違いがあるか説明します。

〇アトランティックサーモンとは?

タイセイヨウサケとは、名前の通り大西洋とその流入河川に生息する鮭のことです。名前は「サケ」と呼ばれていますが、サケ属とタイセイヨウサケ属と分類が異なります。

タイセイヨウサケ・・・アトランティックサーモン
 
アトランティック= 大西洋
 
日本では、秋に川を遡上する、たまに沖合で捕れるのがサケでした。日本より先に、ヨーロッパや北米ではサーモンの養殖が盛んで、ノルウェー産などヨーロッパで養殖されたサーモンが日本にも入ってきました。そこで、
 
”アトランティックサーモン = 養殖の鮭”
 
と思われるようになりました。そして一時期は、このアトランティックサーモンもトラウトサーモンと呼ばれることもあったようです。正確には次の通りとなります。
アトランティックサーモン・・・大西洋にのみ生息する魚

天然のアトランティックサーモン

養殖のアトランティックサーモン

 

〇サーモンの種類の違いは?

サケ科のサケ属とタイセイヨウサケ属の違いを身近な魚で例えると、サバ科の中にサバ属やマグロ属やカツオ属がいます。つまり、マグロとサバの違いと同じくらい、サケとタイセイヨウサケは違う種類の魚となります。そんなサケの種類の違いを紹介します。
 
― 全種6類の鮭・サケ ―
この6種類だけが、川で生まれて海で生息する「鮭」と呼ばれる魚で、それぞれ天然と養殖と分けて見ることができます。

カラフトマス(樺太鱒)= ピンク・サーモン
 
シロザケ(鮭)= チャム・サーモン
 
ベニザケ(紅鮭)= サッカイ・サーモン
 
ギンザケ(銀鮭)= シルバー・サーモン
 
マスノスケ(鱒の介)= キング・サーモン
 
タイセイヨウサケ(大西洋鮭) = アトランティック・サーモン
 
― 他のサケ科サケ属とタイセイヨウサケ属 ―
サケ科イワナ属のイワナやタイセイヨウサケ属のブラウントラウトは、同じ科で異なる属なので従弟、マスやヤマメは同じ科と属なので兄弟と、置き換えて考える事が出来ます。
マス・ヤマメ・・・「マスとヤマメは鮭の兄弟」(サケ属)
 
ブラウントラウト・・・「鮭の従妹」(タイセイヨウサケ属)
 
これで「鮭= サーモン」や「鱒= トラウト」の種類が分かりましたが、海に生きるニジマスの「トラウトサーモン」はどこに分類されるのでしょうか?それでは、続いてトラウトサーモンの分類とサケ科の商品表示について説明します。
 

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サーモンの原料表示の違いとスチールヘッドとは?

鮮魚コーナーでは「トラウトサーモン」と表示されて、販売されています。他にも「塩鮭」「アトランティックサーモン」「時鮭」「新巻鮭」「銀鮭」「紅鮭」と表示されて販売されています。それぞれ違いを説明しますね。
 
更に、甘塩・辛塩サケやスモークサーモンまで加わった日には、もう何がどう違う種類なのか判らなくなってしまいます。
 

〇商品名と魚種の表示の違い

商品名や加工方法を表示したのが、「塩鮭・新巻鮭・スモークサーモン・時鮭」などです。魚種名を表示したのが「アトランティックサーモン・銀鮭・紅鮭」となります。例えば次の様に考えると分かりやすいと思います。

「銀鮭+ 塩を利かせている= 塩銀鮭」
 
「紅鮭+ スモークされている= 紅サケのスモーク」
 
「アトランティックサーモン+ 生刺身用= 生で食べられる大西洋鮭」
 
「シロ鮭+ 時鮭(時期外れの鮭)= 秋以外に捕れたシロ鮭」
 
「銀鮭+ 新巻鮭= 銀鮭で作った新巻鮭」
 

〇トラウトサーモンの表示規制は?

先ず、日本の水産庁ではサーモンという定義がありません。理由は次の通りです。

鮭とサーモンを同じ商品と認識する人が少ない= 鮭とサーモンは違う生物と思われている
 
次に、トラウトサーモンを使った加工商品に、標準名の「ニジマス」と表示をしなくて構いません。だから、トラウトサーモンを使って「サケ弁当」と表示しても、表示法の違反になりません。理由は次のとおりです。
トラウトサーモン= 養殖したニジマスの商品名と認識されている
 
他の商品名に、キング・サーモン、トラウトサーモン、アトランティック・サーモンがある。燻製や生をサーモンと認識されているなど、認識度でとらえているからだそうです。
  
でも、レストランなどお店の料理では、「サーモンの記載はサケの料理をイメージする」という理由から、ニジマス(トラウト)を使ってサーモン料理を提供するのは問題となります。違法表示と合法表示の差が曖昧なので、良く分からなくなってきました。まとめると、次の通りになります。
やりすぎないように・・・なるべく魚種名で表示、商品名でも構わない場合がある
 

〇トラウトサーモンの正式名称は?

「養殖しているニジマス」がトラウトサーモンです。ニジマスの英語はレインボートラウトと言います。ところが、この魚はレインボートラウトではありません。また、トラウトサーモンは日本語なので、海外では通用しません。昔から、北米には次の様な魚がいます。
 
― 海に生息するニジマス ―

スチールヘッド・・・北米原産、海に生息して川で産卵する
 
※日本にはこの種類は生息していません。
 
― スチールヘッドとは? ―
この魚は、鮭と似た生態系をしていますが、一回の産卵で寿命は尽きません。何度も、海と川を往復します。
 
「サケ属の一種、ニジマスと同種と判明している」
「川で産まれる→ 海に降りて生息→ 川を遡上して産卵→ 海に戻り生息」
 
身は、鮭に近いサーモン色で、味も鮭に近いです。サーモンと同じ様な餌・エビなどを食べているからです。残念ながら、スチールヘッドが遡上する川は多くないので、個体数も多くはありません。
 
― マスとスチールヘッドの違い ―
マスは、明治10年に北米から日本に、養殖の目的で移入された魚です。そして、その原産国には「海に生息するニジマス」がいます。つまり、生活環境も品種も全く同じなので、次のようになります。
トラウトサーモン= スチールヘッド(海に生息)
 
レインボートラウト= ニジマス(淡水に生息)
 
そして、商品表示されていなくても、次の様に考えるとスッキリするでしょう。
トラウトサーモン= 養殖のスチールヘッド 

天然= スチールヘッド

 

〇北米のサーモンやマスの表示は?

マスの原産国北米では、「品種名で表示」されているので、元の原材料が分かりやすいです。6種類のサーモン「シルバーサーモン、サッカイサーモン、キングサーモン」と、何種類もある淡水種「レインボートラウト・ブラウントラウト・アークティックチャー」なと、世界標準の英語名で表示されています。
 
料理名は「BBQ」「マリネ」「スモーク」など、味は「ソルト」「BBQソース」などと表示されているので、サケ(海の魚)、マス(淡水の魚)をどのようにして調理して、どんな味なのか、と見ることができます。北米では、商品名よりも原材料の方が大切なのではないでしょうか。
 
  

トラウトサーモンについてのまとめ

サケの生息する南限は、日本の東北地方付近となります。日本に来る鮭は、主にシロサケ(チャムサーモン)という種類が殆どなので、「サケ= シロサケ」でした。だから、サケの種類にこだわる必要は無かったと考えられます。
 
「サーモンは6種類」
「トラウトサーモンはスチールヘッド」
「スチールヘッドは海と川を行き来するニジマス」
 
お店でトラウトサーモンを見たら、海にいるニジマス(スチールヘッド)のことだと思えば良いのではないでしょうか。それでは、サーモンやトラウト料理を楽しんで下さいね。
 
最後に、サーモン・マスの分類については、別記事「鮭・マスの違いとその仲間たち」をご参照下さい。
 
 

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