仕事始めの日はいつどんな日?3種類の文化と習慣の違い!
毎年、新年になると”仕事始め”という言葉がニュースや新聞で使われます。この言葉は、世間一般では一年が始まって最初に仕事をすることを指しますが、元はいつの事だったのでしょうか?そこで日本の文化として3種類に分類した仕事始めについて紹介します。
カレンダー上で仕事始めといったらいつ?
冒頭でもご紹介したとおり、1年の内で最初に仕事をする日のことを「仕事始め」といいます。それでは、元々はいつが仕事始だったのでしょうか?暦=カレンダー上で決められた仕事始めについてです。
1月2日のが仕事始め?
昔から日本では、1月2日に形式として仕事を行っていました。これは、1年の安全や業務上発展することを願った習わしでした。
1月4日が仕事始め?
1988年に官公庁における休日の法律が見直されました。休みは12月29日~1月3日となります。だから、1月4日が最初の仕事日、つまり仕事始めとなります。因みに、1月4日が土日なら、翌日の1月5日、または翌々日の1月6日となります。
でも、仕事始めとは、会社や公務員の仕事だけに関わる事だったのでしょうか?
農家の仕事始めはいつ?
日本の年中行事は、神仏・朝廷・庶民に別れています。その内、一般社会の仕事始めには「農業・漁」が深くかかわってきます。
農業の仕事始めとは?
農業では、1月11日頃に豊作を願った儀式が行われる地域があります。この儀式のようなことを「仕事始め」と言いますが、「農の始め」や「鍬入れ」と呼ぶ事もあります。また、雪の多い地域では、「庭田植え」「雪中田植え」など、雪上で田植え仕草をする行事もあります。
最初に鍬(くわ)を入れること?
稲作で、刈り入れが終わるとしばらく時間が経ちます。その後、最初に土に鍬を入れる日のことを指します。土を掘り返す行事のときは、注連縄を作ったり、米や餅を供えて田の神様を祀る行事が元となります。
漁の仕事始めは?
漁師の場合は初乗りの儀式を行う事を指す場合があります。例えば1月2日、福島では船を出すことを出初め式、鹿児島では船祝い・綱祝いといって船を出す習慣があります。
ここで出てきた「出初め式」といえば、近年では消防隊の出初め式が有名です。それでは、別な角度から庶民の仕事始めとはどんなことなのでしょうか?
仕事始めビジネスはいつ?
日曜日・祝日は休みという時期がありましたが、近年ではお店や会社で定めた休みがあります。
会社のカレンダーの仕事始め?
現代では、世の中のカレンダーの他にもう一つ、会社で定めたカレンダー上のスケジュールがあります。例えば、1月1日から仕事をしている職場なら、仕事始めは元旦となります。また、曜日に関わらず1月5日と定めていれば、その日が仕事始めとなります。
商いの仕事始めとは?
昔、商いをする人達の間では、年が明けて「最初に販売する日」「荷を出荷する日」のことを仕事始めといいました。
会社や公務員とは別の仕事始めとは?
365日、24時間体制で仕事をする機関があります。例えば、消防関係では江戸時代から続く「出初め式」や、警察の「年頭出動訓練」などが、一般企業の仕事始めにあたります。
最後に一言
3つに分類した仕事始めがありましたが、まとめると次のようになります。
・1月4日・・・官公庁の仕事始め
・休み明け・・・会社で定めた仕事始め
・1月11日・・・田植え行事の仕事始め
・最初に鍬を入れる日・・・仕事始め豊作祈願
・最初に船を出す日・・・安全・豊漁祈願