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おこわと炊き込みご飯は何が違う?仕込みと基本の分量は?

   

 
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秋になると季節の味覚の栗やキノコや鳥や魚とお米を一緒に料理した、おこわや炊き込みご飯が今まで以上にお店に並びますよね。
でも、なぜ同じような味付けと材料で作った料理なのに名前が違うのでしょうか?それではおこわと炊き込みご飯と準備の違いを紹介しますね。
 
 

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おこわと炊き込みご飯はどこが違う?

「おこわ」と「炊き込みご飯」、どちらもお米を使った料理ですよね。例えば、秋を代表するおこわと炊き込みご飯というと「栗」が上りますが、味付けも見た目も一緒、でも「栗おこわと栗ご飯(栗の炊き込みご飯)」と呼び名があります。何が違うの・・・・?と思いませんか?
 
名前が違うんですから、必ず“何か?どこか?”が違うはずなんです。それでは、簡単にその違いから説明しますね。
 

おこわとは

〇「もち米を蒸した料理」

これは、蒸したもち米料理全般のことです。栗が入ろうが、醤油の味付けだろが、塩味だけだろうが、もち米を蒸した料理であれば基本的にはすべて「おこわ」と呼びます。例えば、栗おこわの他に、小豆と一緒に蒸したのが赤飯ですよね、あとは山菜と一緒に蒸した山菜おこわもあります。
 

〇おこわの語源

「お」という接頭語と「強飯・こわめし」の女房詞(旧宮中の女官言葉)が一般的になったのが「おこわ」と説明があります。 参照:「日本国語大辞典」
 
「もち米を蒸した飯のこと、または赤飯」とも出ています。 参照:「三省堂国語辞典」
 

炊き込みご飯とは

〇「お米と一緒に他の食材を炊いた料理」

お米と秋野菜を一緒に炊けば、全て炊き込みご飯です。魚だと鯛や鮭の炊き込みご飯や秋の味覚、キノコの炊き込みご飯などもありますよね。このときに使うお米は“うるち米”といって、普段私達が食べているご飯のことです。
 

〇炊き込みご飯 / 炊きこむということ

炊くとは・・・・
「煮る・かしぐ・湯を沸かすこと。火を通して食べられるようにする」ということ。
 
炊き込みご飯とは・・・
「火を通して食べられるようにする、煮る、かしぐ。または湯などを沸かす」
「米を煮て飯を作る。煮る」
「野菜・魚・肉など味付けした混ぜ物を入れて炊いた飯」
 
炊き込むとは・・・
「他のもの・米に他の物を加えて一緒に炊くこと」
 
参照:「日本国語大辞典」「三省堂国語辞典」
 
※かしぐ・・・昔は“炊く”と書いてかしぐと読んでいました。意味は米・麦・粟などを煮たり蒸したりして飯にすることとあります。
 

〇炊き込むという言葉の始まり

こうして見てみると、炊き込むとは「お米と食材を一緒に調理(炊いた)したもの」ということは分かりましたが、そこでまた疑問がチョロチョロッと頭をよぎるんです。「炊くと煮る」とは何が違うのでしょうか?
 
「炊く」が過熱調理方法を指すようになったのは、江戸時代後半です。それまで、水分を使って火を通す全ての調理方法は「煮る」「かしぐ」といわれていました。
方言分布の研究によると関西地方を中心に、米・野菜に「炊く」という言葉が使われています。東北地方では、米・野菜に「煮る」という言い方が使われています。
発祥は“煮る”が変化して“炊く”となり、現在の米の調理を“炊く”と言うようになったと推測されています。だから、一言でまとめると
 
おこわ・・・もち米を蒸した料理
炊き込みご飯・・・うるち米を他の材料と炊いた料理
  
 

おこわの基本の仕込みは?

おこわとは“もち米”を蒸した料理と紹介しましたが、レシピは料理次第、お好み次第、各ご家庭次第なので特に決まりはありません。例えば、赤飯は小豆を使うのが一般的で、小豆から出た赤い色がお米につくから赤飯ですよね。でも、小豆が割れる= 割る= 切腹と考えられたとか・・・で、ササゲというものを入れる地域があります。
 
因みに、千葉では落花生を、山梨や北海道では甘納豆を入れます。また近年では、甘納豆や落花生など、小豆以外では赤色がつかないから食紅を使って赤飯にしているんです。
 
それではおこわの具材や味付けは人それぞれということでしたが、共通した下準備や作るまでの手順はどんなことをしたらいいのでしょうか?
 
1、もち米は3時間以上~一晩水に浸けます。
もち米の調理の仕方は水分を吸わせてから火を通します。たっぷりとお米に水分を吸わせてあげてください。これがもち米を蒸すときの基本となります。一方、うるち米(普通のお米)の場合はたっぷりのお水で煮るようにして炊くので、浸けている時間が短いんです。
 
2、もち米をザルにあけて約30分おきます。
一晩つけたもち米は、ザルにあけて表面の水を切ります。中まで水分を吸わせておいて、表面の水を切ることで、出汁や味つけがもち米に吸収できるようになります。また、一定の水分量になるので、蒸した時に均一に火が通るからです。
 
3、材料の準備
ザルに開けて水を切っている間に、具材を切って準備しておきます。野菜やキノコの場合は火の通りが早いから切るだけで構いません。でも具材によっては前日から仕込まなければいけないものもあるんです。
 
山菜の場合は、“あく抜き”が必要な場合がありますよね。例えば蕨(ワラビ)が良い例です。あく抜きにはなんだかんだと一晩くらいはかかるので、下準備をお忘れなく。
 
栗の場合は水に浸けてから皮を剥かないといけません。詳しい剥き方やコツなどは「渋川煮と甘露煮の違いと皮の剥き方」を参照してくださいね。
 
 
小豆の場合は水洗いしたら「豆の約3~5倍の水」で20~30分煮ます。その後、お米と一緒に蒸すので100%火を通さないのがコツです。目安は7~8割火が通れば十分!
また昔は、小豆は一晩水に浸けるものでしたが、最近はそのまま煮るものです。この方が早く火が通って、仕上がりも一定になるので「洗う→ すぐに茹でる」が基本になってきました。ただし、火が通る時間は豆が新しいか古いかで前後するので、確認しながら煮るといいですよ。
 
4、蒸し時間の目安は約30分
細かい料理方法は長くなるのでまた別の機会に。途中で蓋を開けて構いません。30分くらいしたらもち米に火が通っているか確認してくださいね。
 

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炊き込みご飯の基本の仕込みは?

基本は“うるち米”で炊くものです。勿論もち米で炊いても構いません。大雑把にまとめると砂糖でも、塩でも醤油でも好きな味付けで野菜や魚と一緒に炊けば、それが炊き込みご飯なんです。
 
そうなると「アレッ?炊飯器で作ったら?」と疑問に思いますよね。そうなんです、炊飯器で“炊いたら“、いえ”炊く“から「炊き込みご飯」なんです。だから炊飯器で作ったら全て炊き込みご飯なので、「炊飯器で作るおこわ」・・・というのは、本当は言葉上存在しないことになるんです。
 
でも簡単におこわにみたいなものを食べたいですよね。お手軽に作って、味がほぼ同じで、おいしければ「本来は・・・」なんて家庭ではどうでもいいことなんです。だから炊飯器で炊くときには「おこわ風・炊き込みご飯」と思って頂ければいいんじゃないでしょうか?
 
 
炊き込みご飯の準備
通常、「普通のお米(うるち米)」を使って作ります。でも、作りたての温かい間はおいしいのでが、冷めると途端にパサパサになってしまいます。勿論、パサパサが好きな人には、問題ありませんが・・・・、一般的には炊きたてのようなモチモチ感が好まれています。
 
「もち米だけ」で炊き込みご飯を作ったら、“ネバネバ“を通り越して“ベトベト“になりやすいんです。お餅とおかゆの中間のような炊き込みご飯を食べたい人には剥いていますが、“ご飯”として食べたい、一般的な炊き込みご飯の場合はもち米を避けた方がいいですよ。
 
そこで「もち米と普通のお米(うるち米)の混合」がおすすめなんです。冷めても“艶があってモチモチ感”が残っているし、水分を含みすぎて粘り気だけの“ベトベト”でもないから、炊き立ても冷めてもおいしく頂くことができるんです。
 
1、お米の準備
おすすめは混合・・・普通のお米3/4~1/2、もち米1/4~1/2
もち米準備・・・一晩水に浸けておく→ 当日、約30分ザルで水を切る
普通のお米・・・当日お米を研いで、ザルで約30分水を切る
 
2、出汁・具材の準備
出汁を使うなら、当日最初に行うこと。
※当日お米を研ぐとき、出汁が冷めている状態にします。冷めた状態から炊くからです。
 
※1合に対して用意する出汁の分量
うるち米・・・合数(1合180ml)x 180ml x 1.1
もち米・・・合数(1合180ml)x180ml ÷2 x 1.1
 
例)お米の合計3合の場合
うるち米2合
2合x180ml x 1.1= 360 ml x 1.1= 396ml
もち米1合
1合x180ml ÷ 2 x 1.1= 90ml x 1.1 = 99ml
お米の合計が3合
396m + 99ml = 495ml
 
魚の簡単な目安・・・1合 = 醤油・酒を各大さじ1
魚の場合は、魚が出汁そのものなので、出汁を作る必要がありません。味付けだけで作れます。
 
このように何度か計りながら作ると、そのうち目分量で具材に合わせて水分量の調節ができるようになりますよ。
 
3、味付けの例
炊きこむ内容次第なので、一般的な炊き込みご飯の味付け分量を紹介します。完全もち米のおこわ風の場合は、また別の分量になります。
 
・お米合計3合(うるち米・もち米の配合問わず)に対して
醤油・・・大さじ2
料理酒・・・大さじ1
塩・・・一つまみ
 
・おこわ風・赤飯の場合は、2合に対して「塩・小さじ1/2」程度です。
 
 

最後に一言

時代が変わると、言葉の使い方や意味も変化していくものです。その一つにこの「おこわと炊き込みご飯」があるのではないでしょうか?
 
「おこわ」とは“強い”からきている言葉なんです。昔から怖い目やひどい目に合わせるという意味から、夫婦で共謀して他人に言いがかりをつけて(つつもたせのこと)、金銭をゆすることを「おこわにかかる」「おこわにかける」という意味や、見た目の良くない女性、醜い女性を「おこわな女」などという意味で使っていました。参考:「日本国語大辞典」
 
「炊く/炊き込み」もご紹介した通り、湯を沸かす、火をつける、煮るという意味だったのが、現在はお米を、蓋をして煮るということに変化しています。
 
だから本来は炊飯機で作るお米料理は「炊き込みご飯」で、蒸し器で作るご飯を「おこわ」とするべきなのでしょうが、現在はもち米を使っていれば「おこわ料理」と変化したのでしょう!
 
それでは、おこわも炊き込みご飯も、おいしくご自宅で“炊いて”食事を楽しんでくださいね。
 
 

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